新宿トライアングル
「じゃあ留美、また来るね!!」
「お金の事は気にせずに、いつでも飲みに来たらいいから」
にこっと笑うと、大切そうに俺の体をぎゅっと抱き締めて優亜が部屋を出て行く。
それを、呆然と見つめていた。
好きなのに。
好きで仕方が無いのに。
何故か感じた違和感は、忘れようとしても色濃く残り……その後、毎日のようにやってくる優亜に抱かれる度に、体が覚える感覚とは別の所で
切なさだけが募って行った。