新宿トライアングル



「君なら、いいかな」



もったいぶって鼻のメガネを上げた後、



「いいよ。ついておいで」




そう手招きした。




お兄さんが言うには、稼げるお店は確かにある。



だけど、可愛いだけじゃ通用しない。



それなりの……覚悟が必要なんだってくどくどくどくどと……。



更にスカウトしたのが自分じゃなかったら、どうしようもない店に売られていたとかくどくどくどくどくど……。



話が……とてつもなく長い。



もちろん。私の決意はそんな事じゃ揺るがなかった。



冬弥に会えるんだったら何でも出来る!



決めたから、ここにいるんだもん。



ただ一つ、体を売る事……以外はね。



冬弥以外には絶対にあげられない。



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