俺と君の運命論
笑いをこぼすハルキに、俺もつられて笑う。
いつの間にか繋いでいた手は、すごく温かかった。
「ハルキは俺が幸せにするよ」
「私があなたを幸せにする、の間違いでしょう?いっそのこと、あなたにウェディングドレスを着せてもいいですね」
「……。」
やっぱり俺は、ハルキに敵わない。
「ははっ、それもいいかもね」
「着た途端に脱がせますが」
「……、それ本気?」
どうやら俺を攻め続ける気でいらっしゃるお姫様いわく。
「そういう運命ですから」
だ、そうだ。
そんな彼女の愛を、俺もまた受けとめていこうかと思う。
「確かに、運命だ」
【完】