魅惑のキスネコ!【完】
「今日は・・来てくれてありがとうな。」
すこし気まずそうにだけれど
大人なジンはポパイに話しかけた。
ポパイはジンを見据え、小さく「別に」とだけ答えてそっぽを向く。
「ちょっと・・!」
その態度に我慢できなくて
つい口を出そうとするあたし。
でも、ジンがそんなあたしを制止する。
「・・っでもジン!」
「いいって!
全然気にしてないから。」
ジンはあたしの髪を撫で笑顔を向けた。
そんな顔されたら、もう何も言えない。
「今日は日差しも強いから、
みんなもちゃんと水分補給してな。」
ジンはあたし達にそう言うと
仲間の元へ戻っていった。
後姿を見ながらため息をつくあたしに
アリサが話しかけてくる。
「ジンさん、本当優しくていい人だね」
「うん、まぁ、優しすぎるときもあるけどね」
あたしは苦笑いをしながらも
視線をポパイに向けた。
ポパイは聞いているんだか聞いてないんだか。
そっぽを向いていた。