魅惑のキスネコ!【完】
「あっ、ゴメンなさい。
なんか本当
二人仲がいいんだなって思って。」
「なんだよ今更。」
ジンがそんなサヤカちゃんを笑う。
俯き気味のサヤカちゃんに
あたしは声を掛けた。
「どうしたの?」
「あ、いえ。
なんでもないです。
・・早く食べないと
さめちゃいますね。
ホラ、お兄ちゃんも食べる食べる!」
「食べてるよ」
ぱくぱくと料理をまた
食べ始める二人。
あたしも自分のお皿に手を伸ばした。
「あ、そういえば
この間ラグビーの試合あったんだって?」
サヤカちゃんがジンに聞く。
「あぁ、うん。
誰から聞いたの?」
「お母さん。
鼻折ったんだって?
もう大丈夫なの?」
「うん。間違えて触ったりすると痛いけど
触らなければ平気。」
「そっか、なら良かったね。
昔からお兄ちゃんは
怪我が耐えないもんねぇ」
「ラグビーやってるからなぁ。
もう逆に慣れたかも」