魅惑のキスネコ!【完】
メモリー
ぶおーーーーー
ガチャガチャガチャ・・・・
「カナうるさいっ。
テレビの音が聞こえないんだけど!」
ソファで横たわるポパイが
生意気に文句を言う。
あたしは掃除機を抱えたまま
洗濯物を洗濯機から取り出し
リビングへ運ぶ。
「文句言うんだったら
ちょっとは手伝ってよっ」
よいしょっと。
ベランダの前に洗濯物を置いた。
「カナの下着なら
干してやってもいいよ」
「バカ!」
結局全部、自分でやる事にした。
「てかさぁ、
そもそもさっきジンが
出勤したばっかじゃん。
いつもはこんな早くから
家事なんてしないくせに。
なんの風の吹き回し?」
皮肉っぽく言ってくるポパイに
あたしはふふんっと鼻を鳴らす。
「今日は、お出かけだよ!」