魅惑のキスネコ!【完】
「え!?
・・・誰と誰が!?」
ポパイは驚きと喜びの
混じった声をだす。
「あたしと、ポパイっ」
そう言うと
ポパイはさらに嬉しそうに飛び上がる。
「でもでもでもっ!
カナは俺と二人で
散歩はしないって言ってたじゃん。」
「そりゃぁ、
他の人に見られたら困るし。
近所は無理だよ。
だから今日は車で出掛けるよ!
ドライブしてちょっと遠出しよう」
「おおおおおっっ!」
目をまん丸にしたポパイは
一瞬固まると
何かを思いついたように
ダッシュでリビングを出た。
「え、ちょ。
どうしたの!?」
慌ててさけび呼び止める。
「何着るか考える!!」
ばたんっと
遠くでドアの閉まる音がした。
ロフトつきのあの部屋は
すっかりポパイ専用だ。
嬉しそうなポパイを見て
あたしも顔を緩める。
さぁ早く洗濯おわらせないと。