魅惑のキスネコ!【完】

車に乗り込み出発させる。

あっという間に国道に入り
車の流れに乗った。

車のナビでテレビ番組を流すけど
なぜかポパイは
あたしをじっと見つめている。


正直、すっごく居心地悪い・・・


「ポパイ・・」

「ん?」

「何みてんの・・?」

「カナの運転してる所」

「それよりテレビみなよ・・」

「いいよテレビは。
いつでも見れるし。」

あたしのことだって
いつでも見れるじゃんッ!

気にしないようにしながら
意地で前を見続けた。


「俺も、
いつかカナを助手席に乗せたいなぁ」

ポパイがポツリと言った。

「ネコには無理だよっ。
そもそもポパイは
小学校さえ卒業してないんだから」

あははっと笑うあたしを
ポパイは無言で睨む。

「そんな顔したってだーめ」

こつんとポパイのおでこを小突くと
ポパイは少し笑った。

< 176 / 255 >

この作品をシェア

pagetop