魅惑のキスネコ!【完】
「お待たせポパイ」
車に戻るとポパイが
眠そうにこっちを向いた。
「はいっ」
振り向きざまのポパイのほっぺに
コーラをくっつけた。
「っつッめた!」
飛び起きたポパイは
コーラを受け取り
ぐびぐび飲み干す。
「さんきゅーカナ。」
「どういたしまして。
じゃぁ、家に帰ろうっ」
もう、夕方4時。
洗濯物もいい感じに乾いたはず。
ギアを入れて
車は走り出した。
ポパイはやっぱり
窓の外に目を向け
過ぎ去る建物や人を眺めている。
無言でただただ眺めるだけ。
少しだけ開けた窓から入ってくる風に
髪が揺らめき乱れているのも
気にならないようだ。
よく車に犬をのせている人が居るけど
ネコもやっぱり興味あるんだなぁ。
小さい子供みたい。