魅惑のキスネコ!【完】
ジンが帰ってくると
その手には4枚のチケットが握られていた。
「4人で出かけるの、
どこがいいか悩んだんだけどさ。
知り合いがちょうど
株主入場券くれるって言うから貰ってきたんだ。
遊園地とかだいぶ行ってないし。
若い奴らは好きだろ?こういうの。」
玄関先であたしはうんうんっと頷いた。
「わぁすっごい楽しみ!!
本当、全然行ってないもんね。
嬉しいーー」
撥ねて喜ぶあたしにチケットを預け
ジンは笑顔で家にあがった。
「喜んでくれてよかったよ。
サヤカは日曜ならいつでもいいって。
シュンくんにも聞いといてな?」
「あぁ・・。
彼はいつでも大丈夫だと思うよ?
だから決めちゃって大丈夫だよ。
今週にする?急すぎるかな。」
「いや、いいんじゃないか?
夏休み始まると混みそうだし」
「そっか、
じゃぁ今週って伝えておくね?」
ジンはぽんぽんっとあたしの頭を撫で
寝室に着替えに向かった。
あたしはそのチケットを持って
リビングに向かい
夕食の支度を進めた。