魅惑のキスネコ!【完】
ポパイが
ぺろぺろとあたしの目じりを舐める。
心配してくれてるんだね。
ごめんね、こんな飼い主で。
あたし、本当バカだよね。
ポパイは大きな瞳で
あたしを見つめた。
吸い込まれそうな程
綺麗で無垢な瞳。
何してるの?
このままでいいの?
そう、訴えかけてきているような
そんな気がした。
そうだよ、ダメだよね、こんなんじゃ。
泣いてたってなにも変わらないじゃない・・。
ジンに謝ろう。
理由はどうあれ、
シュンと・・
別の男性とキスをしていたのは事実なんだ。
悪いのはシュンじゃない。
どんな状況であれ、
パートナーがいるのに
唇を許したあたしが悪いんだよ!!
あたしは膝の包帯を解き
まだ塞がらない膝の傷を自分でまた
消毒した。
上から絆創膏を貼ってから
今度は洗面所に向かう。
シャワーを浴び、着替えて。
あたしは出掛ける準備をした。