魅惑のキスネコ!【完】
あたしはその場でその封筒を開けようとした。
ポパイが不思議そうに
そんなあたしを見つめている。
厳重に封をされた封筒は
なかなか開かなくて
あたしは一旦リビングに戻り
はさみをさがした。
震える手ではさみを握り
いざ開けようとする、
その時ふと消印が目に入った。
消印は3日前。
あの遊園地での事が
起こる前に発送されている・・。
よく見ると今日のこの時間で
指定までされていた。
「シュン・・・」
ジャキッ・・
ジャキッ・・・
意を決して中身をテーブルの上に広げる。
「・・え?」
封筒の中からは10数枚の写真と
クリップに留められている書類。
そして、手紙が入っていた。
写真を一枚一枚手にとり
目を通す。
一通り見終わり
震える手で書類にも手を伸ばした。
読めば読むほど
心臓がドクドクと鳴り
あたしは自分の身体を
支えられなくなる。
それでもちゃんと最後まで読んでから
一緒に入っていた手紙を手にとる。