魅惑のキスネコ!【完】

「シュンとは
どんな関係なんだ」

ジンがサヤカちゃんに聞いた。

「・・・」

「サヤカッ!」

「ただの知り合いよ!
そんな事どうだっていいでしょ!?」

「よくない!
人に迷惑掛けて
こんなバカみたいな事して。
どうにも思わないのかよ!?」

「思わないね!
実際、うまくいってたじゃん!!
この女なんてすっかり騙されててさ。
マジうける」

「サヤカいい加減にしろよ。
僕は嬉しかったんだ。
サヤカがカナと仲良くしてて。
なのに結局こうかよ」

「当たり前でしょ!
あたしはお兄ちゃんの結婚に
賛成した覚えなんて
ないんだから!!」


えっ・・!!

初めて聞いたサヤカちゃんの本音に
あたしは驚きを隠せなかった。

「サヤカちゃん・・。
あたし達の結婚、
反対してたの・・?」


「カナ、違うんだ。
サヤカは・・
いつもこうなんだよ」

ジンが言いずらそうに
あたしを見て続ける。

「カナだけにじゃない。
サヤカは昔から
僕に彼女が出来ると
しつこい嫌がらせや
暴言を彼女にすぐに吐くんだ。
でもカナとは
うまくやってると思ってた」

そう話している間も
サヤカちゃんは
あたしの事を睨み続けている。


< 229 / 255 >

この作品をシェア

pagetop