魅惑のキスネコ!【完】


ガチャンッ
バタバタバタッ


「有馬さんッ!?」

隣のおばちゃんと大家さんがどたどたとリビングになだれ込んできた。
あたしはただただポカンとしてそれを見つめる。

「有馬さ..あら・・?」

バッドを片手にきょろきょろとあたりを見回す。
大家さんはあたしの目の前で屈み込んだ。


「大丈夫かい、有馬さん。
叫び声と揉める声が聞こえるっていうから来てみたんだが・・?」


大家さんの顔のドアップであたしはハッとする。

「あ、いや・・え・・?」
あたしまできょろきょろしてしまう。


「ぽぱ・・」

「にゃぁん・・」
大家さんの後ろからポパイが顔を出した。


ネコの姿で。


「ポパイ・・」

ポパイはあたしの膝に飛び乗り、擦り寄ってくる。


「大丈夫みたいだな?」
大家さんはどっこいしょっと言って立ち上がった。


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