魅惑のキスネコ!【完】
シーーン・・と静まり返るリビング。
お昼のバラエティ番組の声だけが響き渡っている。
そして何よりも。
さっきからジンの視線がイタイ。
そりゃそうだ・・
初めて会った嫁の親族に
あれだけはっきりと嫌いだと言われた上、
宣戦布告ともとれる挑発するような発言。
”一体なんなんだコイツは!!!”
というジンの叫びが聞こえてきそうだよ・・。
あたしはついにそれに耐えかね
ポパイの腕を掴み、立ち上がった。
ポパイは面倒くさそうにあたしを見上げ
「何?」という。
「ちょっと来て。」
グイッとその腕を引っ張り強制連行。
廊下の方までつれて行き
玄関の前で立ち止まる。
ここまでくればリビングからは見えないはず。