魅惑のキスネコ!【完】
・・・・
「カナー、準備できたー?」
玄関から呼ばれてあたしは慌てて返事をする。
「うん!今行くー!」
玄関にすぐ向かおうと思ったけど
あたしはそのままリビングに入る。
辺りを見渡したけどポパイの姿はない。
小声でポパイに話しかける。
「今日だけだからね!」
あたしはテレビの電源をつけボリュームを少し下げた。
外に出るとジンとサヤカちゃんはもう車に乗り込んでいた。
「お待たせー」
車に乗り込みシートベルトをする。
「ポパイ、出てきました!?」
サヤカちゃんがうきうきと聞いてくる。
「うぅん、
出てこなかったよ。
今日は特に人が多かったから警戒してるんだと思う」
「そうですかぁ。残念。次は会えるといいなぁ」
しゅんとするサヤカちゃんが可愛い。
「次はジンの居ないときに遊びにきてね!
そしたら会えるから。」
あたしがそういうと
ジンは悲痛な声をあげて「ひでー」と嘆く。
サヤカちゃんとあたしは声を上げて笑った。