魅惑のキスネコ!【完】


・・・・

「カナー、準備できたー?」
玄関から呼ばれてあたしは慌てて返事をする。

「うん!今行くー!」

玄関にすぐ向かおうと思ったけど
あたしはそのままリビングに入る。


辺りを見渡したけどポパイの姿はない。
小声でポパイに話しかける。

「今日だけだからね!」


あたしはテレビの電源をつけボリュームを少し下げた。






外に出るとジンとサヤカちゃんはもう車に乗り込んでいた。

「お待たせー」
車に乗り込みシートベルトをする。


「ポパイ、出てきました!?」
サヤカちゃんがうきうきと聞いてくる。

「うぅん、
出てこなかったよ。
今日は特に人が多かったから警戒してるんだと思う」

「そうですかぁ。残念。次は会えるといいなぁ」
しゅんとするサヤカちゃんが可愛い。


「次はジンの居ないときに遊びにきてね!
そしたら会えるから。」
あたしがそういうと
ジンは悲痛な声をあげて「ひでー」と嘆く。


サヤカちゃんとあたしは声を上げて笑った。



< 69 / 255 >

この作品をシェア

pagetop