魅惑のキスネコ!【完】
泣き止んだあたしはジンと手をつないで歩き出した。
「怖いの・・
あたしまだ治療する勇気がないんだ」
ポツリと零す。
ジンは何も言わず
あたしの言葉に耳を傾けていた。
「それに、ね。
出来ないって言われて
ショックだった。
けど今はジンとだけの時間もいいかな、って
思い始めてる。」
静かな道に、あたしたちの足音だけが響く。
「うん。
カナがそうしたいならそれでいいよ。」
「・・ホント?」
「もちろん。
そんなに焦ることないし。
それに、僕もカナとの二人の時間が一番楽しいし」
「ジン。。」
「ゆっくりでいい。
マイペースに行こう?
で、カナが欲しいって思ったらいつでも言って。
僕はカナの為にならなんでもする」
「ありがとう・・。
ジン優しいね」
「ばか。
調子乗るなよっw」
「ふふっ」
つないだ手をぎゅっと握った。