魅惑のキスネコ!【完】
拗ねないで
「これでよしっと」
今日はちょっと早起きして
ジンにお弁当なんかつくってみた。
昨日の夜のジンの言葉が嬉しくて
それが機動力。
「なに、できたの?」
リビングでコーヒーを飲んでたはずのジンが
ふいにキッチンに顔をだした。
「あ!だめーっ!
まだみちゃだめッ」
あたしは慌ててお弁当箱の蓋を閉めた。
「いーじゃん。
どうせ見るんだから。」
「そういう問題じゃないのー」
ジンをキッチンから押し出して
紙袋にそっとお弁当を入れる。
お箸と、デザートに果物も。
完璧♪
はいっと言いながら
玄関に立つジンにそれを渡す。
「さんきゅ、今日はお昼が楽しみだな」
「えへへー楽しみにしといて」
「じゃ、行って来るね」
「うん、いってらっしゃい。」
ちゅっ