魅惑のキスネコ!【完】
「じゃぁいい。」
ポパイはプイッと拗ねたまま
キッチンを出て行った。
その後姿を見てあたしはため息をつく。
だってしょうがないじゃない。
変な噂が立ったら、本当に困る。
洗い物を終えてあたしもリビングに向かった。
ソファではポパイが横になり
テレビをつけたまま眠っている。
あたしは薄いブランケットを引き出しから引っ張り出し
ポパイに掛けてあげることにした。
掃除機かけようと思ったけど
起こしちゃ可哀想だし、あとにしようっと。
ノートパソコンを持ち出し
ポパイの足元の絨毯に座って
ネットサーフィンを始める事にする。
パソコンを起動させて起ち上がるのを待っていると
洋服の首元を引っ張られた。
「?」
振り向くとソファで丸まりながら
眠そうなポパイがこっちを見ていた。
「どうしたの?」
「一緒に寝よ」