魅惑のキスネコ!【完】


ゴロンッ

思いがけないタイミングで
ポパイがソファから落ちてくる。

腕をまわされてたあたしも
一緒になって倒れこんだ。


ドサッ


「わっ・・」

「んー・・」


横たわったあたしに
ポパイがさらに身を寄せてくる。

ブランケットを引き寄せ
あたしにも半分掛ける。

そして、

今度はぎゅっと後ろからあたしを抱きしめ
そのまま寝息をたて始めてしまった


「ぽ・・ポパイ・・?」


「スー・・」


・・・。

ポパイの体温が背中から伝わってくる。
すごくあったかくて、そして
ネコとは思えない包容力。
(そりゃそうか・・)


ポパイだってわかってるのに
どきどきしてしまうのはなんで??

人間のポパイは、
存在してるけど本当は存在しないはず。

どきどきすることなんて
ないはずなのに。


偽りのはずのポパイの身体は
あまりにもリアル。

どうしたらいいかわかんないよ。


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