魅惑のキスネコ!【完】
「さっきはちょっとムカついたけど
こういうのもいいかもな」
ポパイがつぶやくように言う。
「え?」
「カナとデートしたかったけど
一緒に家でゴロゴロするのもアリだなって事」
「あ・・あぁ・・うん・・」
デートって・・。
またそんな言葉、どこで覚えたんだか。
「あーーキスしてぇ。」
「!な、何よ突然」
「でも、我慢我慢。
一日一回だもんな」
「・・・・」
「あれ?カナも俺とキスしたくなった感じ?」
「ちっ・・!そんなわけないでしょ!」
「冗談だって。
カナはジンの方が好きなんだもんな」
少し悲しそうに言うから
一瞬心がざわめいた。
なんでこうコロコロと表情が変わるんだろう。
翻弄されてばっかりだ。あたし。
「俺はね、」
ポパイはぎゅっとあたしの手を握り
喋り始める
「カナがいるとついカナを見つめてしまう。」
まっすぐに、あたしを見つめるポパイ。
「カナに見つめられるとカナに触れたくなる。
んで、カナに触れられると思うんだ。
カナのこと好きすぎて、マジヤバいーって。」