魅惑のキスネコ!【完】
「はぁっ・・。
なんか俺、もうくじけそうだ」
大きなため息をついてポパイが言う。
「え?なんの事・・?」
「いや、昼間俺言ったじゃん?
夜はジンに譲るって。
でもやっぱいい気分じゃないよな」
「・・。ご、ごめん」
「いや、しょーがないんだけどさ。」
「その。。普通にさ、出てきたらいいじゃない。
ジンがいても。あ、もちろんネコの姿の時ね。
隠れてることないよ。
ジンも、ポパイが出てきてくれたらいいのにって
いつも思ってるし。」
「・・・・」
ジト目であたしを見るポパイ。
ハイハイ、嫌なのね・・。
知ってる知ってる。
ピンポーン
ドアベルが鳴った。
ジンだ。
あたしはポパイに向き直った。
ポパイも、あたしに向き直る。
「じゃ、おやすみカナ。
また明日な。」
「うん。
・・肉じゃが、残しておくからね」
「おう」
そして、
あたし達は唇を重ねた。