シロップ×シロップ  【完結】
(あくまで・・・あくまで自分に罪がない様に・・・)
総理が冷や汗をかく

もし、このまま持参金を渡さずに帰れば、身の破滅だ

政府高官3人は視線を交した

明るみになる可能性のない収賄容疑より、この老人を怒らせる方がずっと恐ろしい

「・・・うっかりしておりました」
総理はうやうやしく言った後、カバンに手を伸ばした



― 「旦那様」
障子の向こうで女性の声がした

ギクリとあわてふためく3人

老人は不機嫌そうに
「誰も取り次ぐなと言ったはずだ」
と低く、相手を威圧する声で言った
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