シロップ×シロップ  【完結】
「・・・昨夜、リオの様子に気付いてれば・・・」

廊下の長イスに座り、あたしは呟いた

ユーシンは立ったまま、壁にもたれて腕組みをしている

「ははっ・・・。あたし、管理人失格だね」
深いため息をつく

はじめから、あたしみたいな普通の女子高生が、人の生活を管理するなんて、無理な話だったのかも・・・

「お前だけのせいじゃねぇだろ」
ユーシンが言った

「あの場にいた、全員の責任だ。だいたい、二日一緒に暮らしたくれぇで、いつもと様子が違うなんてわかるはずねぇだろ?お前だけの責任じゃない」

「・・・・・・・・・。」

あたしが顔をあげると、ユーシンはプイッと、そっぽを向いた

「・・・・・・ありがとう」
あたしの言葉に、ユーシンは無言だった


― 二人だけの廊下に、なんだか微妙な空気が流れた
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