シロップ×シロップ  【完結】
奈美が出ていった後も、しばらくユイとユーシンは、硬直したままだった


静寂した空気の中、お互いの目を見る

― 最初に口を開いたのはユーシンだった

「マジでリオ・・・俺達に気ぃ使ってんのかな?」

「ま、まさか・・・それはないんじゃないかな?」

「だ、だよな!」
ユーシンがホッとする

「・・・でも、なんで言わなかったんだろ?」
ユイがユーシンをジッと見つめる。

「さっき“気ぃ使いやがって”って言ったよね?何か心当たりあるの?」

ユーシンが咳込む

「ゴホッ!・・・こ、言葉のあやだよ!深い意味ねぇし!」

「だよね・・・」


再び、キッチンが静寂に包まれる

(・・・・・・・・・なんで言わなかったんだ!!?)
二人は同じ事を考えていた
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