シロップ×シロップ  【完結】
ナツメがエンジンをかけ、アクセルを踏むと、車はなめらかに走り出した

「ねぇ、ナツメ」

「ん?」
前方を見たまま、ナツメが返事をする

「このお守り、渋いね。ずっと使ってるの?」
指でお守りに触れながら聞いた

「・・・・・・・・・。」

無言のナツメに視線を移すと、その表情はどこか寂しげで、悲しそうだった

初めて見るナツメの顔・・・

あたしの視線に気付いたナツメが、わざと明るく言った
「そだね。何年も使ってるかな?」

「・・・・・・そうなんだ」
あたしはそれ以上、聞くのをやめた
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