シロップ×シロップ  【完結】
「・・・・・・・・・園長先生」

ナツメの脳裏に、過去の記憶が蘇る

真っ赤な空間

そこに差し出された白い手をつかむ、自分の右手・・・

「俺は・・・」
ナツメの瞳から、ひとすじの涙が流れ出した

「あらあら。男の子が簡単に泣いたりしちゃ駄目でしょう?」
園長先生の瞳からも涙がこぼれていた


― でもその表情は、ナツメが子どもの時に見たのとまったく変わらない、優しい笑顔だった
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