シロップ×シロップ 【完結】

（美優･･････相談してくれたらいいのに）
奈美はうつむきながら、風になびく髪をはためかせた
（カラオケの時、なにかあった･･･？）

―　なんだか寂しかった

確かに、まだ友達になって間もないけど･･･



「咲子〜」
屋上の入り口から、クラスの女子がやってきた
「ねぇねぇ、美優に聞いてみた？」

「･･･なにを？」
カラにしたどんぶりを置きながら、咲子が聞き返す

「も〜。このあいだ美優と、なんだか感じ悪い男が一緒に歩いてたじゃん！」

「あ〜、あれね。美優もあんな男と付き合っちゃ終しまいだね」

「えッ！付き合ってんのッ？」

「知らないわよ。聞いてないんだから」
めんどくさそうに言うと、咲子はカバンからスイカを取り出した