シロップ×シロップ  【完結】
小さなささやき声に、ユーシンが聞き返す
「聞こえねぇよ。なに?」

「・・・・・・・・・。」
下を向いたままの友里

ユーシンはため息をつき
「なんか変だぞ?やっぱ少し休んだ方が・・・」

「ずっと好きだったの・・・」


― つぶやきは、さっきより少しだけ大きかった


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
ユーシンの表情が固まる

友里が顔をあげた
「・・・・・・また、聞こえなかった?」

光を反射した瞳は、少し潤んでいる様に見えた

まっすぐに見つめられ、今度はユーシンが視線をそらす
「いや・・・・・・聞こえ・・・た・・・」
< 496 / 1,191 >

この作品をシェア

pagetop