シロップ×シロップ  【完結】
「ここから先は、俺が先頭を歩くよ」
1階に上がる階段の前でヒロキが言った
「5、6メートルくらい離れて歩く事。懐中電灯は二人で使うといい」
スタスタと階段を登り始める

「わかった〜」
手をあげるリオ

その後ろで、咲子はなにやらブツブツ呟いていた
「あの二人組に見つかったら、今度は監禁じゃすまないはず・・・・・・あたしはいいのッ!あたし1人の犠牲で、みんなが助かるなら・・・」

リオが咲子の裾をひっぱる
「ねぇ、行かないの〜?」

「ただ・・・・・・もしあたしが死んでしまったら、それは国家的損失。日本全体という大きな視点で考えないと・・・」
< 519 / 1,191 >

この作品をシェア

pagetop