シロップ×シロップ  【完結】
「・・・・・・余裕のある表情ね。この状況で」
女がヒロキを見つめて言った

「そうかな?」

「言っておくけど、今度は監禁で済ますつもりはないわ」
クスリと笑う

「だろうね」
ヒロキも笑顔で答えた

(まさか、すでに影縛りの術をッ!?)
咲子が驚く

「この場にいない、あの少年の居所を聞いてから、と思ってたんだけど・・・やめね」
女が、引き金に当てた指に力を込めた
「あなた、私が出会った裏の人間の中でも、一番危険な香りがするわ」


― パンッ

夜の静寂の中、銃声が工場内に響きわたった
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