シロップ×シロップ  【完結】
深夜2時

ネオンの光さえ届かない、地上から数百メートルの上空・・・。

そびえ立つ高層ビル

その壁を、まるで滑り落ちるかの様に降下する物体

― それは人の形をしていた

その人影が空中停止する

まるで宙に浮いている様に・・・。


ヒロキは、腰に巻いたベルトから伸びる、強化繊維ロープの流れを止めた

そして、その場で勢いをつけると回転し、頭と足の位置を逆転させる

下になった顔を、薄明かりが漏れる窓ガラスに寄せた

(ビンゴだな・・・)
室内の様子を把握すると、ヒロキは手元のリモコンスイッチを押した


けたたましい非常ベルの音が、夜の静けさを引き裂いた
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