シロップ×シロップ  【完結】
通りを歩いていると、すれ違う人々が、この奇妙な2人組を不思議な表情で見た

「キミ、学校は?」
見た感じ小学生くらいだろう

ヒロキの問いに、少女は首を横に振った
「お母さんが寝たきりだから・・・あたしが働かないと」

「・・・生活保護は?」

「薬代でなくなっちゃう」

― グゥ〜、と少女のおなかが鳴った

ヒロキは近くのパン屋でサンドウィッチを買い、少女に手渡した

「いいのッ!?」

「召し上がれ」

パッと明るくなった顔を見て、自然とヒロキの表情がやわらいだ






前方に、停車しているトラックが見えると、少女はお礼を言った
「ありがとうございました」
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