シロップ×シロップ  【完結】
『もしも〜し』
リオの声が受話器から聞こえた

「リオ、いま空港か?」

『違うよ〜・・・』


― プツッ!と通話が切れた


(・・・・・・・・・まいったな)

キキーッ!とタイヤが黒い円を描き、車が反転

アクセルを踏み込み、一気に反対車線へ

周囲からクラクションが鳴るのもかまわず、ヒロキはスピードをあげた






「あの〜、携帯使っちゃ駄目なんですか?」
奈美がリオの携帯を手にしているフランス人男性を不思議そうに見た

「スミマセン。フランスでは駄目なんデス」
青い目の青年が代わりに答え、微笑んだ
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