シロップ×シロップ  【完結】
「はいよ♪ラーメン1丁!」

「おばさん、あたしも」

女性客であふれ返る店内を見渡し、ラーメン屋の妻は涙を浮かべていた

― 骨董品店にバイトに来る男の子

彼が来る日、商店街は人だかりで縁日みたいになる

他の店も皆、その恩恵を受けている様だ

(手と手の、シワとシワを合わせてしあわせ・・・。)
妻は骨董品店に向かい、手を合わせた





「わぁ〜。祭りでもあるのかな?」
奈美は商店街の入り口に立ち、人混みを眺めていた

ユイからバイト先を聞き、美優たちと別れたあと、なんとなく見物に来たのだ

(え〜と・・・鷲宮骨董品店だっけ?)
奈美はブラブラと歩き出した
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