永遠(とわ)に果てぬ愛
和奏は、何よりも家族を大事にしている。
だから、何が起こるか分からない場所に、拓海1人にする訳はなかった。
そんな和奏の優しさも、拓海の無邪気さも、オレは利用するんだ。
そのうち和奏は、一つため息を吐いて言った。
「分かった、行くわ。
本当に隣にいるだけでいいんでしょうね?」
少し怒ったように、睨んでいる。
分かったと言ったものの、まだ完全に納得いっていないのだろう。
「ああ。笑顔で隣にいるだけでいい」
「……分かった」
渋々だけど、承知してくれた。
オレが心の中でガッツポーズをした瞬間、部屋のドアが開いた。
「話しがまとまったところで、そろそろ着替えてもいいかしら?」