永遠(とわ)に果てぬ愛
だけど、直輝は1人だった。
てっきり、深町を連れて来るんだと思っていたのに。
「莉奈には、断られた。
ここは、嫌がってまで連れて来ないよ」
にっこり言う直輝が、少し不気味だ。
おとなしく引き下がるなんて。
まぁ、オレと違ってここでの目的はないからだろうけど。
「そういえば怜央、アイツ来ているよ」
オレの耳元で、直輝が呟いた。
その言葉に、オレは頷く。
アレが来ていないと、和奏を連れて来た意味がないから。
「ねぇ、本当に私がこんなとこにいていいの?」
和奏が不安そうに話しかけてきた。
父さんと母さんは、大人たちと仕事の話しをしている。