永遠(とわ)に果てぬ愛



「付き合っているって何?冗談だよね?」



オレの腕にしがみつきながら、必死に聞いてくる。

目に涙をためて、じっとオレを見てくる。


こういう時ばかりは、女の武器を使うらしい。

オレに効果はないけど。

相手が和奏じゃなければ、みんな一緒。

だからオレは、目をそらす。

ついでに、手も振りほどく。



「本当のことだけど」



表情を変えずに、あっさり言う。

その言葉に、コイツの眉がピクリと動く。



「恥ずかしいからって、あんな女を使わなくてもいいのに」



コレには、深いため息しか出ない。

まさか、こう返ってくるとは。

想像を越えるお調子者みたいだ。




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