永遠(とわ)に果てぬ愛



それでも納骨だけは、自分の墓へしてくれと言われた。

確かに、お互い嫌がるだろう。

相手の分まで納骨なんて。


両親を離ればなれにするのは嫌だけど、子供の私にどうにか出来ることではない。

そこは仕方なく了承した。






「何で、夫婦揃っての葬儀なんてしなくちゃいけないの?」


「咲希子はもう、勘当されている身分なんだから、ここまでしなくていいのに」


「なんだかんだ言って、会長は甘いわね」



両親の葬儀当日、私や拓海がいるにも関わらず、親戚中がそんな話しをしていた。

こんなのを聞いていれば、お母さんがどういう仕打ちを受けていたのか分かる。

たぶん、お父さんの方も同じだろう。

わざと、私たちに聞こえるように言っているみたいだ。




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