永遠(とわ)に果てぬ愛



「あー、あの人がそうなのか」



その言葉に、私は首を傾げる。

なんだか、状況を知っているような口振りだ。



「知っているの?」


「えっ?」



なぜ知っているのか聞いただけだと思うんだけど、まずいみたいな表情をしている。



「あっ!莉奈から聞いていたから。
アレに家を追い出されたって」



急に大きな声を出して、アレ呼ばわり。

別にいいんだけど、なんか違和感がある。

誤魔化されたような。



「そこ。何、コソコソ話してんの?」



怜央をほっといて、2人で話し込んでいた。

それに対して、怜央が怒ったように言う。




< 133 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop