永遠(とわ)に果てぬ愛
あれは、あきらかに私を睨んでいる。
それは、憎しみのようだ。
「姉さん、大丈夫だった?」
急に、拓海の声がした。
いつの間にか、拓海と理央くんが私たちの輪に加わっていた。
それを見たあと、すぐに視線を戻したけど、さっきの子はいなくなっていた。
「どうしたの?」
拓海が首を傾げながら聞く。
「んー、何でもないよ」
うん、何でもないんだ。
だいたい、憎まれる意味が分からない。
同じ学校とはいえ、私は知らない人なのに。
「遠くから見てて、はらはらしちゃった。
また言い合うんじゃないかって」