永遠(とわ)に果てぬ愛
「場所はわきまえるよ。
アイツは、多少出てたけと」
拓海の言葉に、私は苦笑いをしながら答える。
たぶん、ここじゃなければ言い返していた。
それに、詰め寄られた時は、もう少しで言いそうだった。
あの時、怜央が間に入らなければ。
婚約者として出たパーティーは、最悪だった。
2度と逢うことはないと思っていた祖父に再会した。
そのうえ、よく分からない子には睨まれるし。
何もしなくて良かったけど、気分は最悪だ。
だけどこの後、知らない子ではすまされないほど関わっていくことになる。
そう、とうとう宝来乃愛が私の前に立ちはだかるんだ。