永遠(とわ)に果てぬ愛
こんなとこにいれば、息がつまってしまう。
誰だって、逃げたくなるところだ。
だけど、文句を言いながらも全てやってくれた。
下手に手伝わず、聞き分け良く、おとなしくしていた。
すぐに、関係がなくなる場所だから。
「ごめんなさいねぇ。
うちは、子供が多くて……」
「うちもそんな余裕がなくて……」
葬儀も終わり、一息ついているところへ、聞いてもいないのにそんなことを言ってくる。
「遺産もあることだし、2人共施設に入ったらどうかしら」
ある人がそう言ったら、それに対していきなり祖父が言い出した。
「遺産?
遺産なんぞ、この2人に渡す必要はない。
全部、こちらで貰う」
祖父のこの言葉には、さすがに私たちもかちんときた。