永遠(とわ)に果てぬ愛
分からないことだらけで、眠れなかったのだ。
「姉さん?出なくていいの?」
ドア越しから拓海の声がした。
「あっ!!」
考えていたら、手が止まっていた。
そんなことを考えるのは、またあとでいい。
とりあえず今は急がなきゃ。
止まっていた手を動かし、部屋を出る。
「ごめん、あとお願いね」
まだドア付近にいた拓海にそう言って、玄関へ向かった。
中学校は家から近いため、私らの方が出るのが早かった。
「遅い」
玄関に着くと、腕組みをした怜央が立っていた。
「あれ?先行ったんじゃないの?」