永遠(とわ)に果てぬ愛
だって、なぜか凄くショックなのだ。
怜央に、婚約者がいたことが。
だけど、なぜそれを言ってくれなかったのだろう。
そもそも、婚約者がいるのに何で私に結婚なんて条件を出したのだろう。
一種のゲームなのか。
やっぱり、社長の息子となれば、気まぐれで誰かを傷つけるのか。
そう思ったとき、乃愛に背を向けて走り出していた。
「邪魔者は、排除するべき」
冷たい表情で乃愛が呟いた言葉は、もう私には届いていなかった。
乃愛の話しが本当か、一言怜央に言わないと気がすまなかった。
どういうつもりか問い詰めるんだ。
走って、屋上のドアまでたどり着いた。
息を整えてから、勢いよくドアを開ける。