永遠(とわ)に果てぬ愛
「あ、そうか……」
言われて気づいた。
怜央がどうやって両親に許可をもらったのか分からないけど、婚約者がいるのに他の女を一緒に住ませる訳がない。
いくら弟付きだからって。
「納得した?」
黙り込んだ私の顔を覗き込むように聞いてきた。
私は、こくりと頷く。
全てに納得いった訳じゃないけど、今はまだこのままでいいんじゃないかと思った。
1年弱我慢すれば、自由になるんだから。
こんなこと気にする必要もなくなる。
そう思っても、胸の鈍い痛みは消えなかった。
痛みの正体も分からないままだった。