永遠(とわ)に果てぬ愛



「相変わらず、高飛車な言い方ねぇ」



呆れたように莉奈は言う。

放課後は、男性2人とは別行動。

だから、女同士の時間が作れる。

とはいえ、莉奈も普段は家の用事とかで早く帰ってしまうんだけど。



「莉奈は、宝来乃愛を知っているの?」



素朴な疑問だった。

自信満々にあの子は知らない人はいないみたいに言うし、今の莉奈の言葉は昔から知っているような言い方だ。

やっぱり、知らなかった私はおかしいのだろうか。



「知らない人がいても当たり前のこと。
アタシは、天羽と腐れ縁だからね、知っているだけ」



あっさりとそう言われて、納得する。

宝来グループは知っていても、そのお嬢様なんて普通は知らないもの。

それでいいんだ。




< 184 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop