永遠(とわ)に果てぬ愛



「宝来は、気に食わないヤツには徹底してやるから。だから、女友達なんていないんだけど」



さすが、腐れ縁の婚約者だから性格も知り尽くしている。

そんな様子は、昨日のパーティの時から出ていたような気がする。



「あ、そういえば……最後に何か言われたような気がする」


「気がする?」


「怜央に問い詰めなきゃって、そればかり考えていたから、なんて言ったのか分かんない」



考えるように首を捻る。

そんなことしたって、聞こえていないのだから分かりようもないけど。



「……聞かなくて正解じゃない?たぶん、暴言に近いことを言われていると思うし」



それは、聞かなくて良かった。




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