永遠(とわ)に果てぬ愛



そんな人を使うからか、詰めが甘い。

こういう人たちは結局、怜央に嫌われたくないから、怜央の顔色を伺っている。

怜央が冷たい態度を取ることで、お金をもらっていながら乃愛の言いなりにはなれなかった。

だから、どんどん乃愛から離れていった。

お金の関係なんて、そんなものだ。


それでも、少数は残っていた。

その子たちのいじめから耐える日々は続いた。



「あ、いったー」



鞄を高いところに隠されて、それを取っていたらバランスを崩して、台にしていた椅子から落ちた。

相変わらず古典的だなぁ、なんて思いながら立ち上がる。



「なんか、凄い音がしたけど……大丈夫?」


「え?あ、越智くんっ」




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