永遠(とわ)に果てぬ愛



放課後になってずいぶん経つから、誰もいないと思っていた。

なのに、いきなり越智くんが現れて驚いた。

それに、みっともない姿を見られて焦る。



「何かあったの?」



ドンって凄い音がしたんだ。

そう聞くのは無理ないと思う。



「あ、何でもないよ」



だけど、関係のない越智くんまで迷惑をかける訳にはいかない。



「何でもないって……血、出ているよ」


「え?」



そう言って、私の足元を指差す。

その指先を辿って自分の足を見たら、切ったらしく少し血が出ていた。



「これぐらい大丈夫だよ」




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